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《判例》 特104条の3第2項による対抗主張の却下
 今回は短答対策を特に意識した判例紹介です。

最高裁H20.4.24

【判旨の要点】----------------------
 特104条の3第1項の規定が,特許権侵害訴訟において,当該特許が特許無効審判により無効にされるべきものと認められることを特許権の行使を妨げる事由と定め,当該特許の無効をいう主張(以下「無効主張」という)をするのに特許無効審判手続による無効審決の確定を待つことを要しないものとしているのは,特許権の侵害に係る紛争をできる限り特許権侵害訴訟の手続内で解決すること,しかも迅速に解決することを図ったものと解される。
 そして,同条2項の規定が,同条1項の規定による攻撃防御方法が審理を不当に遅延させることを目的として提出されたものと認められるときは,裁判所はこれを却下することができるとしているのは,無効主張について審理,判断することによって訴訟遅延が生ずることを防ぐためであると解される。このような同条2項の規定の趣旨に照らすと,無効主張のみならず,無効主張を否定し,又は覆す主張(以下「対抗主張」という)も却下の対象となり,特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正を理由とする無効主張に対する対抗主張も,審理を不当に遅延させることを目的として提出されたものと認められれば,却下されることになるというべきである。
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【ポイント】-----------------------
 特104条の3第2項によって、判決にいうところの「無効主張」だけでなく「対抗主張」も却下の対象になるとしています。
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《判例》 訂正の一部認容の可否
 ひさびさ、です。
 今回は短答対策を特に意識した判例紹介です。

最高裁H20.7.10

【判旨の要点】----------------------
1) 特許異議申立事件の係属中に複数の請求項に係る訂正請求がされた場合,特許異議の申立てがされている請求項についての特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正については,訂正の対象となっている請求項ごとに個別にその許否を判断すべきであり,一部の請求項に係る訂正事項が訂正の要件に適合しないことのみを理由として,他の請求項に係る訂正事項を含む訂正の全部を認めないとすることは許されないというべきである。
2) なお、最高裁昭和55年5月1日第一小法廷判決は,いわゆる一部訂正を原則として否定したものであるが,複数の請求項を観念することができない実用新案登録請求の範囲中に複数の訂正事項が含まれていた訂正審判の請求に関する判断であり,その趣旨は,特許請求の範囲の特定の請求項につき複数の訂正事項を含む訂正請求がされている場合には妥当するものと解されるが,本件のように,複数の請求項のそれぞれにつき訂正事項が存在する訂正請求において,請求項ごとに訂正の許否を個別に判断すべきかどうかという場面にまでその趣旨が及ぶものではない。
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【ポイント】-----------------------
 上記の判旨の要点について、「特許異議申立事件」を「特許無効審判請求事件」と読み替えても判決の射程の範囲であると考えられます。
 「訂正の一部認容の可否の問題」について、「複数の請求項に係る訂正請求がされた場合」には「訂正の対象となっている請求項ごとに個別にその許否を判断すべき」としています。
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《判例》 不使用取消審決の取消訴訟における使用事実の立証
今日は判例ブロックです。

◆シェトア事件 (最高裁H3.4.23)

【判旨の要点】----------------------
 商標登録の不使用取消審判で審理の対象となるのは、その審判請求の登録前三年以内における登録商標の使用の事実の存否であるが、その審決取消訴訟においては、右事実の立証は事実審の口頭弁論終結時に至るまで許されるものと解するのが相当である。
 商標法50条2項本文は、商標登録の不使用取消審判の請求があった場合において、被請求人である商標権者が登録商標の使用の事実を証明しなければ、商標登録は取消しを免れない旨規定しているが、これは、登録商標の使用の事実をもって商標登録の取消しを免れるための要件とし、その存否の判断資料の収集につき商標権者にも責任の一端を分担させ、もって右審判における審判官の職権による証拠調べの負担を軽減させたものであり、商標権者が審決時において右使用の事実を証明したことをもって、右取消しを免れるための要件としたものではないと解されるから、右条項の規定をもってしても、前記判断を左右するものではない。
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 上記の判旨を踏まえ、論文試験で不使用取消審決の取消訴訟における使用事実の立証について問われたら以下のように論述して処理すると良いでしょう。

【ブロック】-----------------------
 不使用取消審判(50条)の審理対象は審判請求登録前三年以内における登録商標の使用事実の存否である。そして、法50条2項本文は、登録商標の使用事実を商標権者が証明しなければ登録が取消される旨規定している。
 これは、登録商標の使用事実をもって登録取消しを免れるための要件とし、その判断資料の収集につき商標権者にも責任を分担させて審判官の負担を軽減させたものであり、商標権者が使用事実を審決時において証明することを要件としたものではないと解される。
 よって、上記審判審決の取消訴訟においては、使用事実の立証は事実審口頭弁論終結時に至るまで許されると解する(最高裁判決「シェトア事件」)。
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※)※7月6日の「審決取消訴訟の審理範囲」と対比して両者の違いを意識して覚えておきましょう。
《判例》 審決取消訴訟の審理範囲
今日は判例ブロックです。

◆メリヤス編機事件 (最高裁S51.3.10)

【判旨の要点】----------------------
 法が、審判の審決に対する取消訴訟を東京高等裁判所の専属管轄とし、事実審を一審級省略しているのは、当該無効原因の存否については、すでに、審判手続において、当事者らの関与の下に十分な審理がされていると考えたためにほかならないと解されるのである。
 法が定めた特許に関する処分に対する不服制度及び審判手続の構造と性格に照らすときは、特許無効の審判の審決に対する取消の訴においてその判断の違法が争われる場合には、専ら当該審判手続において現実に争われ、かつ、審理判断された特定の無効原因に関するもののみが審理の対象とされるべきものであり、それ以外の無効原因については、右訴訟においてこれを審決の違法事由として主張し、裁判所の判断を求めることを許さないとするのが法の趣旨であると解すべきである。
 なお、拒絶査定の理由の特定についても無効原因の特定と同様であり、したがつて、拒絶査定に対する審判の審決に対する取消訴訟についても、右審決において判断されなかつた特定の具体的な拒絶理由は、これを訴訟において主張することができないと解すべきである。
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 上記の判旨を踏まえ、論文試験で審決取消訴訟の審理範囲について問われたら以下のように論述して処理すると良いでしょう。

【ブロック】-----------------------
 法が、審決取消訴訟を東京高等裁判所の専属管轄として事実審を一審級省略しているのは、無効原因の存否については審判手続において十分な審理が既にされていると考えたためと解される。
 したがって、特許無効審判審決の取消訴訟においては専ら当該審判手続において現実に争われ且つ審理判断された特定の無効原因に関するもののみが審理の対象とされるべきものであり、それ以外の無効原因については当該訴訟においてこれを審決の違法事由として主張して裁判所の判断を求めることは許されないと解する(最高裁判決「メリヤス編機事件」)。
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※)上記ブロックの「無効原因」を「拒絶原因」に、「特許無効審判審決」を「拒絶査定不服審判審決」に置き換えて使うこともあり得ます。
プロフィール

佐藤 和彦

Author:佐藤 和彦
特許事務所に勤務する弁理士
(特定侵害訴訟代理業務付記)です。
もう一つの顔として受験予備校で
講師をしています。↓

もう一つの顔
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